2005年6月アーカイブ

子供の頃、いつも並んで寝ていた祖母の、お布団に入ったときの口癖。

大地主の若嫁さんから、終戦後の農地解放に伴なって襲われた数奇な運命。年老いての農作業。

当時、娯楽も観光も無く、決していい布団に寝ていたとは思わないけど、夜、お布団に入ったとき、思わず洩らす口癖が、

『ゴクラク、極楽!』

辛い毎日、苦しい人生。

その様な中でも、夜おふとんに入って寝る時だけは、自分だけの、

『ゴクラク、極楽!』

今や、睡眠科学も発達し、私が取り扱う寝具も、安くていいおふとんが多種多様に販売されています。

現代は、娯楽も普及し、お金さえ出せば、欲しいものは殆ど手にはいるかの様に思われます。

反面、以前とは比較にならない環境破壊、社会の状況変化から生じるストレスの増加。

寝付かれない夜は、余計にイライラが募ります。

固いセンベイ布団でも、

『ゴクラク、極楽!』

と、言っていた祖母の様にはいかなくても、

『ゴクラク、極楽!』

と、あなたが言って下さる様な、安くて・いい寝具を弘めていきたいと、強く思っています。

「百台に一台の割合で欠陥品があります。お取り替えしますのでお申し出下さい。」

私の実店舗のすぐ隣に、かの有名な百円ショップが出来てから、丁度丸二年。

ちょくちょく利用しますが、確かに品揃えに感心すると同時に、驚きのアイテムに出会います。

乾電池はまだしも、各種電球の種類の豊富さ。コダックフイルムの24枚撮りがあったのにも驚きました。

電卓があったのです。

ちっちゃい電卓ですが、これは便利と5?6台買ってきました。

そして、箱を開けて、出てきたのが最初のメッセージ。

そうか?。こういう考え方があったのか。

従来の日本メーカーの感覚では、欠陥品はおそらく何万個に一個も許されない。

と、いう厳格な商品作りで来たはず。と、信じていました。

百台に一台の欠陥品はかまわない。取り替えればいいんだ。という発想にはかなわないな?。


私が扱う寝具も、価格破壊に名を借りた、品質破壊の粗悪寝具が横行しています。

「適度の運動」と「バランスの良い食事」さらに「質の良い睡眠」が、人間の健康を支える三大要素。

直接身に付け、直接的に健康に結びついてしまう寝具が、「何でもいいんだ。」で本当にいいんだろうか?

逆に、価格だけが高い粗悪寝具の悪徳商法が、大手を振ってまかり通る、この社会って、このままで本当にいいの。

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